「起業したいけど独自の『売り』がなかなか見つからない」
ひとりで仕事をされている起業家、個人事業主、フリーランスの方は、同業さんには無いお客さんが求める独自の『売り』を見つけることが大切です。
しかし、『売り』から探すとなかなか見つからなかったり、同業さんのすごい『売り』を目の当たりにして、起業する自信を無くしてしまう場合もあるのではないでしょうか。
今回は、ひとり起業家が『売り』を見つける前にすべき手順をお伝えします。
これがわかれば、あなたが5年後、10年後も活かしていきたいと思える独自の『売り』を見つけることができます。
目次
独自の売りで失敗する人、成功する人のわずかな差
ひとり起業の方が自分のビジネスを考える時、または商品やサービスを考える際に「私の売りは何だろう?」と立ち止まる方も多いのではないでしょうか。
もちろん僕も起業当時、同業さんとの差別化、お客さんニーズを満たす『売り』を探す旅に出ました。
しかしこの時は、正しい手順を踏んで出した『売り』ではなく、自覚していた強みや得意を『売り』にしてしまったのです。
その結果、集客も差別化もブランディングも失敗。
そんな経験をした僕が起業して12年経った今、言えるコトは…
最初に『売り』を見つけることはできない。
なぜなら、順番が逆だからです。
『売り』はあなたの本当の好きや強みを見つけ、お客さんのニーズを特定してからできるものだからです。
あなたがひとり起業家としての『売り』を見つけるには、以下のステップを踏むことをオススメします。
- 好きや得意を見つける
- 価値観を特定しゴールを設定
- ゴールに沿った好きや得意を『強み』に育てる
- 周りの人から『強み』が認識される
- ビジネスで『売り』になるよう伝わる化する
このステップの通り、『売り』は『強み』の延長線上にあるものです。そして『強み』は『好き・得意』の延長線上にあるものです。
次から、あなたが自覚できていない本当の『好き』を見つけるヒントをお伝えします。
ひとり起業家が本物の『好き』を見分ける方法
ここでの『好き』の定義は…
誰になんと言われようと、夢中にやり続けることができること
この『夢中にやり続けること』が『強み』や『売り』につながっていきます。
好きだけど夢中にやり続けることができない、結果を出すことは好きだけど、そのプロセスは好きじゃない。
この場合は、本当の『好き』ではない可能性が大きいです。例えば、コーチ、講師、カウンセラー、セラピストで、好きなことが以下の場合上手くいかないことがあります。
- 成約できた結果が好き
- 売上を上げた結果が好き
- 同業に勝つことが好き
逆に次のようなコーチ、講師、カウンセラー、セラピストは、これらを強みや売りにしていくことができます。
- クライアントと接するのが好き
- 応援やサポートすること自体が好き
- 自分が成長するのが好き
2つの違いは、結果とプロセスのどちらが好きかということです。
プロセスが好きであれば結果に左右されず『やり続けること』ができます。やり続けて経験値を上げた先に『強み』や『売り』が生まれます。
次に、あなたのどんな好きが強みになり、売りに開花するかのヒントをお話します。
好きや強みは、なんとか自分で決められるかもしれませんが、『売り』は思わぬ出来事から気づかされることもあります。
好きが強みになり、売りになったプロセス(事例)
僕が子どもの頃から好きなことは、自分の見えない心の中を絵や音楽、詞などを通して、独自の世界観で表現することでした。
これらをやっている時は、ご飯を食べたり寝る時間がもったいないと思ったくらい。
もちろん作品なので人に喜んでもらうことは嬉しかったですが、この頃は、ひとりで夢中に創作をしている時が一番楽しかったです。
それだけ好きなことだったので、就職をする時、独立起業する時も、『アイデアを組み合わせて新しい価値を表現する』という好きなことを選びました。
会社に入りビジネスになると、自分の好きな表現だけではダメなことを知り、いかにお客さんに喜んでもらうかを考えながら、表現をするようになっていきます。
これを続けた結果、僕の好きな表現するという行為は、自然と周りから『強み』として認識されていきました。
では、この『強み』が『売り』になったきっかけは何だったのでしょうか。
『強み』から『売り』になったきっかけ
僕の場合、『強み』が『売り』になったのは主に3つの出来事を通して、『売り』になりました。ぜひあなたの『強み』を『売り』にするヒントにしてくださいね。
好きなことをやり続けた結果気づく
1つは、コンサルデザイナーになって気づきました。
コンサルデザイナーとし様々な業種、企業、官公庁のデザイン戦略に関わる中、お客さんのぼんやりした想いや特性から本質を捉え、必要なもの不要なものを整理・統合し、新しい価値を創造してきました。実はこれを出来るデザイナーやコンサルは意外と少なく、その能力が求められていることに気がつきました。
この経験から僕の『売り』は、人の本質的な魅力を引き出し、それを価値に見える化・伝わる化することだと自覚します。
周りから認識されて気づく
学生時代、家庭教師や塾講師のバイトをし、人に教えることが好きでした。
そのため行政や教育機関から、起業セミナーや子どもたちへの講演、ワークショップなどの依頼が来た際、快く受けることができました。
何度も依頼をされ、周りから喜んでもらうことを経験する中で、僕は人に教えたり、人の隠れた可能性や才能を引き出すことが強みだということに気づきます。
視点をズラして気づく
独立起業時は、自分の強みであるデザインをメインの事業にしていました。
一方で僕は、自分の生き方、働き方に理想のイメージを持つようになりました。あんなことを実現したい、家族とこんな暮らしをしたいナドナド。
結果的にこの12年間、ほぼすべての望みを実現することができました。
とはいえ、20代の僕は夢や才能に挫折し目的を失っていました。この経験をした僕は、自己実現したい人たちを応援したいと思うようになりました。
こうして僕はデザインする力をグラフィックやWEBの『モノ』の視点から、自己実現したい『人』にシフトして、デザインミーアカデミーを立ち上げました。
以上3つに限らず、他の出来事の影響も受けながら、次のように僕の『好き』は『強み』に成長し、『売り』に花開くことができました。
- 表現することが好き
- 好きなことで人に喜んでもらうゴールを発見
- 表現を通して人と関わる経験を積む
- 周りの人から強みを認識され依頼を受ける
- お客さんのニーズにあわせてメソッドにする
独自の売りで失敗する人、成功する人のわずかな差
ひとりで仕事をされている起業家、個人事業主、フリーランスの方は、独自の『売り』を探しビジネスをすることが多いと思います。
しかし、同業さんと差別化し、お客さんに求められる独自の『売り』を見つけるには正しいステップが必要です。
なぜなら『売り』は、あなたの隠れた『強み』の延長線上にあるものであると同時に、経験や周りの人から気付かされるものでもあるからです。
周りから認識された『強み』をお客さんのニーズに合わせて、メソッドにすることで、初めて独自の『売り』を持つことができます。
そんな独自の『売り』に成長させるまでのステップは次の通りでした。
- 好きや得意を見つける
- 価値観を特定しゴールを設定
- ゴールに沿った好きや得意を『強み』に育てる
- 周りの人から『強み』が認識される
- ビジネスで『売り』になるように伝わる化する
あなたの好きや得意を活かし、仕事も人生もステージアップするためには、まずはあなたの価値観とゴールに沿った好きや得意を一本釣りしましょう。
そのためには、あなたの本質を引き出し、必要なものを見極め、不要なものを捨てることが大切です。つまり、自分をデザインしていくことが重要です。
自分をデザインして、あらゆる願いを引き寄せるエッセンスをシェアします。